研究って頭使うだけじゃないんだね
大学の研究室で自分の研究テーマを持って研究し始めて数ヶ月が経ちました。
正直なところキツイ。選んだテーマもそうだけど実験なんて思ってるより全然進まないし、そもそも実験する段階になかなかたどり着けない。
僕の研究室はデータを取るための検出器を作ったり性能評価をする人、データを読み出す部分を作る人、取ったデータを解析する人と色々いる中、僕は検出器の性能評価や改善をしている。現在論文の執筆に追われながら実験を続けているが、ここまでやってきたことを振り返ると、学生実験みたいにテキスト通りに進めて考察してれば良いってもんじゃないのがよくわかった。
僕は主に光半導体素子みたいなものを扱ってますが、
これまでのことをまとめると、
- 研究テーマを決める。(研究背景を含む)
- 研究計画を立てる。
- 評価する性能、必要な物などの整理
- 物を業者に発注(必要なら設計図)
- 背景知識を付ける。
- データ測定のテストベンチを考える。
- 測定のシステム構築(測定器制御プログラム、CAD、電源およびデータ読み出し基板・回路作成)
- 検出器、テストベンチのデザイン(金属加工、遮光、検出器設置方法)
- データ収集系を含めたセットアップ
- データ収集、必要に応じて再測定
- データ解析、考察
いやーこれを今論文として書いてるといろんなことしてるんだなーと思いましたね。これまでのことと言いつつ現在進行形で実験、発注、設計、プログラミング、メーカー問い合わせ、解析、全部まだやってますが。箇条書きだと少なく感じるけど、プログラムやら基板だけで試作品のテストまでに2,3ヶ月かかったし、測定も何回もやってる上に一個のデータ取るのに1時間から2時間かかるのを何十回とやってるしミスると再測定できるようになるまでにまた2,3時間潰れるからストレスもマッハですわ。解析は解析でプログラミングみたいなもんだけど見たい結果が見えなかったりすると萎えるし。でもなんだか企業とかメーカーとやり取りしてると「あ、なんか大人っぽい」って感じたりはする。
来年はもっと自分のペースで徹夜とかあんまりしなくていいことやりたいなーと思いつつもここまでやったんだからこのテーマを極めたいとも思う訳です。まあ海外出張とかも出てくるしちょいちょいいろんなことしつつ、やりたいこと見つけたいですね。
研究室入って一番感じるのは実験屋と理論屋はやっぱり全然違うなってこと。僕は言わずもがな実験屋になって行くんだと思います。理論の世界で生きていけるほど賢くないしね、仕方ないね。